11室(11ハウス)

11室(11ハウス)

インド占星術において、11室(11ハウス)は願望や利益を表します。
10室の行動の結果により、利益を得るでしょう。
徳を積むことで願望を達成し、社会的な評価や地位なども得られるでしょう。

 

11室の支配星が1室・4室・7室・10室のいずれかに在住して高揚し、そのハウスの支配星または在住星が水星の場合は、莫大な利益が暗示されます。
11室の支配星が、高揚もしくは定座にあり、良いアスペクトがあれば、素晴らしい装飾品に縁があるでしょう。

 

11室は精神性と深い関わりがあります。
11室に吉星が在住していれば、神々を敬い、信仰心が厚いでしょう。
11室に多くの惑星が在住していれば、多額のお布施が暗示されます。

 

11室は解脱を表す12室から数えて12室目にあたるため、執着や愛着を持つことを意味します。
逆に言えば、解脱の境地に至るためには、11室が示す執着や誘惑と対峙し乗り越える必要があります。
また、愛着から親しい友人が生じるため、11室は親しい友人とも関わりがあります。
なお、それほど親しくない友人は3室が示す事柄となります。

 

入院を表す12室から数えて12室目にあたるため、11室は退院も意味します。
病気を表す6室から数えて6室目にあたるため、11室は病気からの回復も意味します。

 

11室は父親を表す10室から数えて2室目にあたるため、年上の兄弟も表します。
インド占星術では、年上の兄弟は父親に次いで権力が強いと考えられているからです。

 

11室の持つ性質や示すものは下表の通りです。

象徴

願望、利益の部屋

ハウスの分類

ウパチャヤハウス、パナパラハウス

プルシャルタ(精神性)

カーマ(欲望)

人生の時期

ヴァナプラスタ(隠居)

人間関係

兄姉、義理の兄姉、父方叔父、友人、支援者など

身体

足首、膝、太もも、耳など

性質

願望、精神性、崇拝、礼拝、信仰、教育、知性、成功、達成、支援、執着、愛着、依存、誘惑、欲望など

事柄

利益、獲得、取得、授受、収入、報酬、地位、勲章、評価、評判、財産、金、装飾品、美術、長寿、退院、聖職、社会、権力、政府、与党など

その他

病気からの回復、母親の寿命、幸運の始まり、絵画の才能など

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