インド占星術において、6室(6ハウス)は障害や困難を表します。
5室で自己主張を始めた結果、6室では他者と衝突したり争うことになります。
6室には競争や敵という意味があり、試験や選挙などもこれに含まれます。
争いの結果として身体は疲弊し、事故や心配事、病気なども生じます。
6室は独立心を示す7室から数えて12室目にあたるため、独立心を失う=人に使われて働くという意味もあります。
したがって、仕事や奉仕、サービスなども6室の担当となります。
また、6室は相手(7室)から見て金銭を失うこと(12室目)に該当するため、相手から給料をもらったり、相手に借金することも意味します。
6室は敵と争うハウスであるため、6室に在住する凶星はかえって吉となり、集中力や粘り強さを与えます。
人生の障害や病気を乗り越えることに役立つでしょう。
6室の持つ性質や示すものは下表の通りです。
象徴 |
障害の部屋 |
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ハウスの分類 |
ドシュタナハウス、ウパチャヤハウス、アポークリマハウス |
プルシャルタ(精神性) |
アルタ(富) |
人生の時期 |
グリハスタ(世帯主) |
人間関係 |
敵、部下、使用人、母方叔父、親戚など |
身体 |
へそ、尻、胃、腸、体力、腫瘍、麻疹、呼吸困難、結核、病気全般、虚弱、障害、怪我など |
性質 |
残忍、異常、憎しみ、粘着質、苦悩、心配、失望、叱責など |
事柄 |
困難、衝突、争い、競争、口論、訴訟、試験、選挙、仕事、労働、奉仕、看護、サービス、負債、借金、損失、利益、事故、災難、誤解、破壊、投獄、食事、毒など |
その他 |
他人からもたらされる悲しみ、動揺や興奮、名声を守ること、敵の喜び、迷惑な行為、学習の損失など |