インド占星術には、西洋占星術と同様に12ハウスの概念があります。
ハウスの算出は、西洋占星術でよく用いられているプラシーダスハウスではなく、30度ずつ等間隔に分けるイコールハウスを用います。
また、インド占星術では1つの星座を1つのハウスにそのまま割り当てるホールサインを採用しています。
一般的には、ASC(ラグナ)がある星座を1室とし、その次の星座を2室、さらにその次を3室…と順に数えていきます。
スーリヤラグナでは太陽のある星座を、チャンドララグナでは月のある星座を1室として数えます。
12ハウスには人間が生まれてから死ぬまでに経験するテーマが割り当てられています。
ハウスを見ることで、その人の人生を動かす重要な要素が分かります。
各ハウスの性質を簡単にまとめたものは下表の通りになります。
| ハウス | 象徴 | プルシャルタ(精神性) | 人生の時期 | 人間関係 | 身体 | 
|---|---|---|---|---|---|
| 1室 | 
 身体の部屋  | 
 ダルマ(法則)  | 
 ブラフマチャリヤ(独身)  | 
 自分自身  | 
 体格、体質、頭部、外見、健康、老いなど  | 
| 2室 | 
 富の部屋  | 
 アルタ(富)  | 
 グリハスタ(世帯主)  | 
 家族など  | 
 口、顔、目、耳、鼻、歯、舌、顎、爪など  | 
| 3室 | 
 兄弟の部屋  | 
 カーマ(欲望)  | 
 ヴァナプラスタ(隠居)  | 
 弟妹、使用人など  | 
 首、喉、耳、肩、腕、手、足、肩甲骨など  | 
| 4室 | 
 母親、家庭の部屋  | 
 モクシャ(解脱)  | 
 サンニヤシ(出家)  | 
 母親、母方親戚、友人など  | 
 胸部、肺など  | 
| 5室 | 
 創造の部屋  | 
 ダルマ(法則)  | 
 ブラフマチャリヤ(独身)  | 
 子供など  | 
 胃、腹、妊娠など  | 
| 6室 | 
 障害の部屋  | 
 アルタ(富)  | 
 グリハスタ(世帯主)  | 
 敵、部下、使用人、母方叔父など  | 
 へそ、尻、病気全般など  | 
| 7室 | 
 結婚の部屋  | 
 カーマ(欲望)  | 
 ヴァナプラスタ(隠居)  | 
 配偶者、パートナー、養子など  | 
 へその下、泌尿器、歯、生命の危険など  | 
| 8室 | 
 秘密、苦悩の部屋  | 
 モクシャ(解脱)  | 
 サンニヤシ(出家)  | 
 悩みを生じる配偶者・兄弟・敵など  | 
 生殖器、慢性病、寿命など  | 
| 9室 | 
 父親、信仰の部屋  | 
 ダルマ(法則)  | 
 ブラフマチャリヤ(独身)  | 
 父親、師など  | 
 腰、栄養状態など  | 
| 10室 | 
 行動、職業の部屋  | 
 アルタ(富)  | 
 グリハスタ(世帯主)  | 
 権威者、年長者、父親など  | 
 太腿、膝など  | 
| 11室 | 
 願望、利益の部屋  | 
 カーマ(欲望)  | 
 ヴァナプラスタ(隠居)  | 
 兄姉、父方叔父、友人など  | 
 足首、耳など  | 
| 12室 | 
 損失、出費の部屋  | 
 モクシャ(解脱)  | 
 サンニヤシ(出家)  | 
 敵など  | 
 足先、左目、不眠、死など  | 
プルシャルタとは、人生における精神性のテーマのことを言い、ダルマ(法則)、アルタ(富)、カーマ(欲望)、モクシャ(解脱)の4つに分類することができます。
また、人生の時期も、ブラフマチャリヤ(独身)、グリハスタ(世帯主)、ヴァナプラスタ(隠居)、サンニヤシ(出家)の4つに分類することができます。
詳しくは各ハウスのページをご覧ください。